ぴったりな靴。 |
「 きっちり足に合った靴さえあれば、じぶんはどこまでも歩いていけるはずだ。
そう心のどこかで思いつづけ、完璧な靴に出会わなかった不幸をかこちながら、
私はこれまで生きてきたような気がする。行きたいところ、行くべきところぜんぶに
じぶんが行っていないのは、あるいは行くのをあきらめたのは、すべて、
じぶんの足にぴったりな靴をもたなかったせいなのだ、と。」
(『ユルスナールの靴』「プロローグ」 須賀敦子)
これはたぶん、学問に対する、著者の気持ちの比喩なのだろうけれど、
「ぴったりな靴」というのはいいものです。
オーロラシューズの黒のTストラップ、
昨日、静岡の游さんから届きました。
今日は半日、この靴で歩いたけれど、
「どこまでも歩いていける」と思える気持ちよさでした。