京都てくてく その2。 |

列に並んで待っても、やっぱり朝ごはんはここで。
クロワッサンとスクランブルエッグ、
ハムとサラダ、オレンジジュースとコーヒー。
とりたててすごいものは出てこないけど、
広々としたテーブル、丁寧な接客はホテルのレストランみたい。

新聞を広げる常連さんとマダム。
鳥かごの中のインコ。
テラス席にはブルーのチェックのテーブルクロス。
いつもはブラックで飲むコーヒーも、ここではミルクと砂糖を入れてもらう。
こっくりとした、懐かしい味がする。

前回よりもいっそう感動した朝ごはんを楽しんだら、さて歩きましょう。
イノダコーヒー三条支店横の、その名も「夢見る科学 國島器械株式会社」。
温度計やら、小さなビーカーやら、はかりやら、
なんだかクラフトエヴィング的な匂いが…。
夫は小さな蓋付きのガラス容器を、私はフラスコを。
(自宅にて記念撮影)


「大極殿」の琥珀流しとわらびもちがおいしそうに並んでいたけど、
朝ごはん食べたばかりだからなぁ…残念。
おみやげを買いました。

この包み紙の美しさよ!
昨年読んだ本で知り、ぜひ本物を見たいと思っていました。
夫は店員さんにお願いして、この紙をいただいていました。
六角堂を見たり、唐長でポストカードや便箋(とてもきれい!)を買ったり、
八百三で柚子味噌の味見をしたり、

LINNETで、思いっきり愛らしい世界に浸ったり、
JEUGIAでレゴブロックの形のiPod用スピーカーを見つけたり(娘が)、
ヴィレッジ・ヴァンガードで、本のレベルの高さと雑貨のキッチュさの落差にのけぞったり…。
そんな中でも、建物のおもしろさにきょろきょろわくわく。




縦横無尽に歩きましたが、とにかく暑い!
かんかん照りではないのに、じわじわと日差しが攻めてくる。
おなかも空いたし、スマート珈琲店へ、と思ったら…いっぱいだった!
そこでまた戻って、カフェ・コチへ。

フォカッチャのサンドイッチ。
トマトとモッツァレラとバジル、ただそれだけなのに…
なんでこんなにおいしいの?なんで?
びっくりです。
シンプルなものほど、味の差がはっきりと出てくる。
夫と娘の頼んだクロックマダムもおいしかった。
このお店の本棚のセレクトがまたすばらしく、
スタッフの方たちの感じのよさに感心し、
次回もぜひ!と思ったのでした。
のんびりしていたら、さあもう時間がない。
急いで三十三間堂へ。
娘の夏休みの自由研究ですから、パスするわけにはいかないこの場所。
前回と違って、今回は神社仏閣に全然行かなかったなぁ…。




ずらりと並ぶ千手観音はそれぞれにお顔が異なり、
きりっとした方、ふっくら穏やかな方、
あんな人いるよねぇなどと言うのはいささか不謹慎ながら、
建立された頃の仏教に対する思いの熱さに圧倒されました。
二十八部衆の目には水晶が使われているのだそう。
当時は建物も像も、極彩色に彩られていたとか。
それを見た人々は、一体どんな気持ちになったのか…。
勇ましい武神も迫力あったけど、
今にも動き出しそうな摩和羅女(まわらにょ)像、婆藪仙人(ばすせんにん)像には、
暑い暑いお堂の中で、そこだけすぅっと温度が低くなったような…。
別の意味での迫力がありました。

外はもう人もまばらで閉堂間近。
夕方の幾分涼しい風に柳もなびき、静かなほっとする時間。
というわけで、あっちこっちめぐりが終わりました。
今回改めて分かったのは、やっぱり私は「地図の読めない女」だったこと。
夫がいなければ、行きたい所にたどり着くことなく、
ふらふらと永遠に彷徨っていたことでしょう。
夫よありがとう!
最後までお付き合いくださったみなさまも、ありがとうございました。