2011年 07月 19日
ボイスキュー SUNDAY BOOK No.10 |
〈 お知らせ 〉
21日(木)は、所用のため12:30開店となります。
また、23日(土)も、学校行事のため12:30開店です。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
ボイスキュー エフエムみしま かんなみ(77.7MHz)で昨年10月より、
毎週日曜日の11:30~、
週末にのんびり読みたい本とおすすめの1曲をご紹介している
「SUNDAY BOOK」のコーナー。
どんなお話をしたのか、「ラジオの時間」のカテゴリーにまとめてみます。
(放送では、パーソナリティー佐藤陽子さんとご一緒させていただいています。)
この回は12月の放送だったため、
クリスマスにちなんだ本をご紹介しています。
季節はずれですが、よろしければお付き合いくださいね。
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
覚え書きその10。
『急行 「北極号」 』
クリス・ヴァン・オールズバーグ作・絵 あすなろ書房
今日ご紹介するのは、ある少年の経験した、
クリスマスイブの不思議なお話です。
サンタがやってくるのを心待ちにしている主人公の少年は、
クリスマスイブの夜、
そりの鈴の音が聞こえてくるのをじっと待っていました。
友だちは「サンタなんてどこにもいないんだよ」と言うけれど、
少年はそんなことは信じません。
ところが夜も更けた頃、外から聞こえてきたのは鈴の音ではなくて、
蒸気がシュウという音と、金属が軋む音でした。
外を見ると、そこに留まっていたのは蒸気機関車。
この急行「北極号」は北極点に行くというのです。
その蒸気機関車に急いで乗り込むと、
中は少年と同じようにパジャマやガウンを着た子どもたちでいっぱいでした。
彼らを乗せて走り出した北極号は、暗い森や荒野を抜け、
高い山を越えて北極点に到着します。
子どもたちは、サンタの手伝いをする何百という小人たちや、
サンタクロース本人に会うことができました。
そして少年は、一番欲しかった、そりについている銀の鈴をもらって家路に着く、
というお話を、幻想的でダイナミックな絵で描いた絵本です。
クリスマスにちなんだお話というと、大抵不思議なことが起こったり、
一晩のうちに冒険を繰り広げたり、というものが多いと思います。
このお話も、子どもたちが空飛ぶ機関車に乗ってサンタに会いに行く、
というワクワクする内容です。
少年のもらった鈴の音は、お父さんやお母さんには聞こえません。
でも、少年や彼の妹、そして友人たちにはちゃんと聞こえます。
それは、今まで耳にした事がないような音色でした。
いつしか少年も友人たちも大人になってしまったけれど、
「鈴の音はまだ耳に届く。
心から信じていれば、その音はちゃんと聞こえるんだよ」
という言葉で締めくくられています。
そして、少年のもらったこの鈴にまつわる、
ちょっと不思議なエピソードも心に残ります。
どんなエピソードかは、ぜひ本文を読んでみてくださいね。
抑えた色調がなんともいえず魅力的なこの絵本、
心に染み入る終わり方で、
特別な夜の特別な物語、という感じがよく出ています。
オールズバーグの絵本は村上春樹さんが翻訳をなさっているものが多いので、
春樹ファンの方にもぜひ読んでいただきたいと思います。
おすすめの曲
日向敏文 / いたずら天使 ― Little Rascal
21日(木)は、所用のため12:30開店となります。
また、23日(土)も、学校行事のため12:30開店です。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
ボイスキュー エフエムみしま かんなみ(77.7MHz)で昨年10月より、
毎週日曜日の11:30~、
週末にのんびり読みたい本とおすすめの1曲をご紹介している
「SUNDAY BOOK」のコーナー。
どんなお話をしたのか、「ラジオの時間」のカテゴリーにまとめてみます。
(放送では、パーソナリティー佐藤陽子さんとご一緒させていただいています。)
この回は12月の放送だったため、
クリスマスにちなんだ本をご紹介しています。
季節はずれですが、よろしければお付き合いくださいね。
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
覚え書きその10。
『急行 「北極号」 』
クリス・ヴァン・オールズバーグ作・絵 あすなろ書房
今日ご紹介するのは、ある少年の経験した、
クリスマスイブの不思議なお話です。
サンタがやってくるのを心待ちにしている主人公の少年は、
クリスマスイブの夜、
そりの鈴の音が聞こえてくるのをじっと待っていました。
友だちは「サンタなんてどこにもいないんだよ」と言うけれど、
少年はそんなことは信じません。
ところが夜も更けた頃、外から聞こえてきたのは鈴の音ではなくて、
蒸気がシュウという音と、金属が軋む音でした。
外を見ると、そこに留まっていたのは蒸気機関車。
この急行「北極号」は北極点に行くというのです。
その蒸気機関車に急いで乗り込むと、
中は少年と同じようにパジャマやガウンを着た子どもたちでいっぱいでした。
彼らを乗せて走り出した北極号は、暗い森や荒野を抜け、
高い山を越えて北極点に到着します。
子どもたちは、サンタの手伝いをする何百という小人たちや、
サンタクロース本人に会うことができました。
そして少年は、一番欲しかった、そりについている銀の鈴をもらって家路に着く、
というお話を、幻想的でダイナミックな絵で描いた絵本です。
クリスマスにちなんだお話というと、大抵不思議なことが起こったり、
一晩のうちに冒険を繰り広げたり、というものが多いと思います。
このお話も、子どもたちが空飛ぶ機関車に乗ってサンタに会いに行く、
というワクワクする内容です。
少年のもらった鈴の音は、お父さんやお母さんには聞こえません。
でも、少年や彼の妹、そして友人たちにはちゃんと聞こえます。
それは、今まで耳にした事がないような音色でした。
いつしか少年も友人たちも大人になってしまったけれど、
「鈴の音はまだ耳に届く。
心から信じていれば、その音はちゃんと聞こえるんだよ」
という言葉で締めくくられています。
そして、少年のもらったこの鈴にまつわる、
ちょっと不思議なエピソードも心に残ります。
どんなエピソードかは、ぜひ本文を読んでみてくださいね。
抑えた色調がなんともいえず魅力的なこの絵本、
心に染み入る終わり方で、
特別な夜の特別な物語、という感じがよく出ています。
オールズバーグの絵本は村上春樹さんが翻訳をなさっているものが多いので、
春樹ファンの方にもぜひ読んでいただきたいと思います。
おすすめの曲
日向敏文 / いたずら天使 ― Little Rascal
by weekendbooks
| 2011-07-19 23:05
| ラジオの時間