子供の本、二冊。 |

weekend booksでは絵本のご紹介をしていますが、
絵本に関する本、子供に関する本もよく登場します。
今回の新着本の中でも『絵本のよろこび』(松居 直 NHK出版)、『世界のこども雑貨 GOODS FOR KIDS』(エクスナレッジ)の二冊は特におすすめです。

『絵本のよろこび』は、絵本について知りたい方には絶好の、内容の濃い本です。
マリー・ホール・エッツ(「もりのなか」「わたしとあそんで」「ジルベルトとかぜ」など)、
フェリクス・ホフマン(「おおかみと七ひきのこやぎ」「ねむりひめ」など)、
バージニア・リー・バートン(「ちいさいおうち」「せいめいのれきし」「いたずらきかんしゃ ちゅうちゅう」など)、
レオ・レオニ(あおくんときいろちゃん」「スイミー」「フレデリック」など)、
そして、たくさんの日本の絵本作家(堀内誠一・長新太・土方久功・中谷千代子・赤羽末吉・安野光雅…)について、それぞれの代表作を引用しながら詳しく解説しています。
NHK人間講座のテキストを単行本化したものだからでしょうか、著者が直接語りかけてくれているような、温かい言葉に満ちた本なのです。
エッツの「もりのなか」の解説で、「…子どものときに、ほんとうに充実した経験をしていないと、“ほんとうの大人”には成長しないということです。子どものときの一つ一つの経験がとても大切なのです。親は日々、子どもが子どもとして精一杯に生きているかどうかに、心を遣っているでしょうか。」という一文がありました。
なるほど、と思うと同時に、翻ってでは自分は?と考えさせられる言葉でした。

さてこちら『世界のこども雑貨 GOODS FOR KIDS』は、それこそおもちゃ箱をひっくり返したように、どのページもカラフルでキュート。
こんなものもあるの!?というさまざまな雑貨紹介(優しげな木のおもちゃから、ちょっと不気味なお人形、楽器やドールハウス、乗り物など)や、アメリカやヨーロッパの子どもたちのお部屋拝見、北村道子さん・上野朝子さん・セキユリヲさんたちのおすすめ雑貨、各国エアラインのおまけグッズなど、大人が見てもわくわくしてしまいます。
それにしても、登場する子どもたち、どの子もみんなかわいい!
笑顔がこの本の一番の見どころかもしれません。