『マリオネット』。 |
すばらしいデッサンが魅力的なガブリエル・バンサン。
先日アップした新着本でも、2冊ご紹介しています。
そのうちの1冊、『マリオネット』(ブックローン出版)。
小道の向こうからかけてきた男の子が迷い込んだ人形小屋。
そこで出会った小さなマリオネットは、愛らしいしぐさでたちまち男の子の心を捉えます。
ところが、狼が現れておびえるマリオネットを助けようと、男の子は…。
好奇心、歓び、不安、恐怖、そして通い合うあたたかい気持ち。
小さな心の動きが、白い画面の中の的確な線で見事に描かれています。
そして、もう一人の主人公、人形遣いのおじさんのすてきなこと!
踊りだす二人のシルエットに、こちらまで楽しい気持ちになってきます。
一篇の映画を観るような画集です。