読み聞かせ。 |

昨日は4年生の教室で『ねこのくにのおきゃくさま』(シビル・ウェッタシンハ作 松岡享子訳 福音館書店)と、『と おもったら……』(イエラ・マリ作 栗栖カイ訳 ブロンズ新社)を読みました。
海を越えたはるか彼方にある、ねこの国。
この国のひとたちはみんな働き者で、何不自由ない暮しをしていましたが、
ただ、「楽しむこと」を知りませんでした。
この国には、音楽も踊りもなかったからです。
そんなある日、海の向こうから、見たこともない船があらわれ、
大きなお面をつけた二人が降りてきました。
一人が筒のようなものをたたいて歌いだすと、もう一人がそれにあわせて、しなやかに体を揺らしはじめたのを見て、ねこの国のひとたちはすっかり夢中になってしまいました。
やがてこのことは王様の耳に入り、御殿の中庭で踊りを披露することになりました。
すばらしい歌と踊りに満足した王様は、二人に「おめんをおとりくだされ」と頼みますが、二人は「おめんをとると、わたしたちのいのちが、あぶない」と言い出したのです…。
ウェッタシンハ(ウェッタシンヘと表記されているものもあります)の絵本は、アジア的なおおらかさに満ちていて、読み終わるとなんだかほっとあたたかい気持ちになります。
以前読み聞かせで読んだ『かさどろぼう』や、weekend booksでもご紹介している『きつねのホイティ』も、相手を完全にやり込めない優しさが感じられて、とても好きです。

もう1冊の『と おもったら……』は、最初はウニ、「と おもったら……ヤマアラシ」「と おもったら……こどものあたま」と、形の連想ゲームのように次々と色々なものが登場します。
ページをめくると、前のページのものと似ているようで違うものが出てくるので、最初は「?」という顔で見ていた子どもたち。
そのうち「あれ!?」という表情になり、だんだん笑顔になってきました。
さて、一番最後に出てきたのは…?
3学期もあと少し。
今度は何の本を読もうかな。