2007年 08月 05日
本に溺れて。 |
江國香織さんの、こんな一文に深く肯きました。
「もしあなたが、これまでに一度も書物に耽溺したことがないとしたら、
それはたとえば桃の木や石榴の木、夏みかんの木や無花果の木、
いちごの茂みや葡萄棚まである庭を所有していながら、
たわわに実ったみずみずしいその果実に、
見向きもしないで暮らしているのとおなじことです。」
そして
「本をひらき、べつの時間を生きること。
つい没頭し、ここではない場所に行ってしまうこと。
身を任せる、もしくは喜んで身を投げだすこと。」
(5日朝日新聞朝刊 マンスリー・ブックマーク 「耽り溺れるための四冊」)
これは、中高生のためのブックガイドのページに書かれたものですが、
もちろん大人にとっても同じこと。
ここではないどこかに行ってしまえる、
私でない誰かになってしまえる、
そして、その世界から去るのが(読み終わってしまうのが)淋しく思える。
読書の愉しみはそういうところにあるのだと思います。
果実のたとえ、なるほどなるほど。
「もしあなたが、これまでに一度も書物に耽溺したことがないとしたら、
それはたとえば桃の木や石榴の木、夏みかんの木や無花果の木、
いちごの茂みや葡萄棚まである庭を所有していながら、
たわわに実ったみずみずしいその果実に、
見向きもしないで暮らしているのとおなじことです。」
そして
「本をひらき、べつの時間を生きること。
つい没頭し、ここではない場所に行ってしまうこと。
身を任せる、もしくは喜んで身を投げだすこと。」
(5日朝日新聞朝刊 マンスリー・ブックマーク 「耽り溺れるための四冊」)
これは、中高生のためのブックガイドのページに書かれたものですが、
もちろん大人にとっても同じこと。
ここではないどこかに行ってしまえる、
私でない誰かになってしまえる、
そして、その世界から去るのが(読み終わってしまうのが)淋しく思える。
読書の愉しみはそういうところにあるのだと思います。
果実のたとえ、なるほどなるほど。
by weekendbooks
| 2007-08-05 19:42
| 思うこと