キャンドルナイト・コンサート。 |

クレマチスの丘にあるヴァンジ彫刻庭園美術館で、
ここ数年、毎年開かれるキャンドルナイト・コンサート。
今回はアン・サリーということで、初めて行ってみることにしました。
午後から雲行きが怪しくなり、
あらあらと思う間もなく3時ごろには黒雲がもくもく。
やがてものすごい稲妻と大雨…あ~あ、何で今日に限って。

結局コンサートは美術館の中で開かれることになりました。
野外も気持ちいいのだろうけど、
彫刻に囲まれたコンサートというのもなかなか経験できないもの。
音響効果は抜群だしね。
アン・サリーさんは、とても美しく華奢な方で、
その見た目とは反対の、体育会系演説風のトークが愉快。
キーボードの小林創さん(『めがね』のメルシー体操は小林さんのピアノなんだそうです)、
ミュートトランペットの飯田玄彦さん(アンさんのご主人)とのトリオで、
観客も大人数ではなく、和やかな雰囲気でした。
「三時の子守唄」「All I Want」「チャタヌガ・チューチュー」など、
しっとりした曲、楽しい曲、いろいろ。
アンコールは「Both Sides Now」「こころ」。
週末に開かれる各地でのライブは、
ご主人が2人のお子さんを抱っことおんぶして、
アンさんは大荷物を持って、
「どこの夜逃げ家族か」(ご本人談)といういでたちでの
移動なのだそうです。
平日は医師としての仕事、
週末はミュージシャンとしての活動、
そしてお母さんとして小さなお子さんのお世話。
忙しい毎日の中で、好きなことを続けるための努力は大変なものでしょう。
美しく、たおやかに歌うアン・サリーさん、本当にすてきでした。
そういえば、美術館内で開かれていた川内倫子さんの写真展を見るために、
少し早めに美術館に入ったのですが、
その時に、赤ちゃんを抱っこしたパパさんと、
小さな女の子を連れたママさんの一家が、
ゆっくりと彫刻を見て回っていました。
背筋のすぅっと伸びた、きれいな方だなぁと思ったのですが、
なんと、アン・サリー一家だったようです。
館内の照明が暗いのと、近眼なのとで、お顔がよく見えなかったのです…。
「スー・チーさんに似た、きれいな人だなぁ」(夫談)とのことで、
まさかお子さん連れとは思いませんでした。
ライブ終了後のCD販売コーナーにも、
上のお子さんを抱っこしたご主人がいらしていました。
かわいらしい声で「CDここよ~」って言ってたお嬢ちゃん、
ママの心強い宣伝部長になっていることでしょう。
なんだかとても、親しみと好感を持ってしまいました。
帰りには雨が止み、
キャンドルの灯された庭をゆっくりと楽しみながら帰ってきました。