蔵書票。 |

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2004年9月26日の日記より。
図書館で借りてきた『書票で楽しむ』(田中薫 さきたま出版会)によれば、書票とは
「愛蔵する書物の見返しや扉など表紙の内側に貼る、
絵入りの少紙片(小さなカード)のこと」で、
「所蔵者の好きな標語や紋章のほか、
書物に関する言葉などが印刷されているものが多い」そうだ。
本の中で紹介されている書票たちは、
絵やデザイン、文字がそれぞれ工夫を凝らしてあって、とても美しい。
へぇー、こんな世界があったのか、と目からうろこだった。
そして、ふと思い当たって戸棚の中を探してみた。
アイボリーの台紙に、ビアズレーやミュシャのような美しい絵がプリントされた、
七~八センチ四方の紙。
二種類あって、それぞれ五十枚ほどのセットになっている。
「EX-LIBRIS」「Ex rebus」という文字も見える。
「蔵書票を表わす言葉として世界の共通語となっている、
ラテン語のエクス・リブス(またはライブリス)-Ex librisという言葉は
「誰それの蔵書からfrom the books(of)・・」という意味を示している。」
(『書票で楽しむ』より)
あ、これは書票だったんだ、と驚いた。
新婚旅行でスペインに行った時、バルセロナの裏通りでおもしろそうなお店に入った。
どうもそこは「紙屋」さんのようで、小さな店だったが、
素敵な便箋や封筒などを売っていた。
その時買ったのが、このセットだった。
きれいなメモ帳、ぐらいにしか思わなかったのは無知のなせる業。
十年以上昔の謎が解けて、なんだかすごくいい気分だった。
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今回のイベントでは、イタリアの蔵書票をご紹介します。

植物画の中でも一番好きな薔薇の絵柄。
少し暗めの赤い色合いが、クラシックな雰囲気です。
ホテルの壁にもよく飾られていて、
いつも、素敵だなぁと思いながら見ています。
自分でも描きたくて、通信講座で勉強し始めましたが、
難しくてすぐに挫折しました…。