蔵書票 その3。 |

これは、フィレンツェのピッティ宮近くにある文具店、
「Giulio Giannini & Figlio」のもの。
小さいお店ですが、選びぬかれた美しい文具が並び、
いつまでいても見飽きないほど。
この蔵書票は、同じような薄手の紙質で、淡いクリーム色の地に、
茶色の一色刷りで二人の人物が描かれています。
手にしているのは、中世の弦楽器でしょうか。
ひとりはマンドリンのような楽器、
もう一人は弓で弾く小さなバイオリンのような楽器を持っています。
(ネックが折れているので、ウードではないかと、
夫から指摘がありました。)

こちらは、修道僧らしき人物が、海の見える場所で腰を下ろし、
本を読んでいるという絵柄。
なんとなく、松浦弥太郎さんを思い起こしてしまいました。
大体が、植物画や静物画だったり、室内の風景だったり、なのですが、
これはちょっとアウトドアな感じです。
そんなところも、「旅する本屋さん」のイメージです。

3人の人物が、ペンで何かを書きつけている、
という絵柄の蔵書票です。
下に写っているのは、このお店のショップカード。
創業が1856年といいますから、もう150年の老舗です。
裏側に、「Made in Italy」ではなく「Made in Florence」
とあるのが、フィレンツェのプライドを感じさせます。
(それぞれクリックしてご覧ください。)