詩情。 |
ポップスやボサノヴァ、ソウル、ロックなんかを楽しむのとおんなじように、
クラシックを楽しむ「耳」の使い方(というか、感じ方)を教えてくれた夫。
グレン・グールドを聴いた時に、「へぇ~」と思ったものです。
それ以来、あまりかしこまらずに、割と気軽に聴けるようになりました。
だから、知識や情報は二の次三の次、
純粋に…いえ単純に、聴いていて気持ちのいいものには反応します。
今いいなぁと思うのは、『北の詩情 シベリウス ピアノ小品集』。
シベリウスというと、『フィンランディア』をはじめ、
壮大な交響詩、交響曲の作曲家というイメージがありますが、
このピアノ曲集はどれも1~4分程度の長さ。
マリタ・ヴィータサロの、ちょっと優等生風の硬質な音は、
きらきらと輝く雪の結晶みたい。
「踊りの歌」「からかい」「追憶」「ビヒラヤの花咲く時」「孤独な松の木」
「やぐるま草」「つりがね草」「小さなワルツ」などのタイトルも愛らしい。
まるで映画音楽のような「樅の木」は、ロマンティックで胸がどきどきしてしまいます。