ジョージア・オキーフ。 |

先日、図書館で借りた『オキーフの家』。
ニューヨークで活躍したオキーフは、
人生の後半をニューメキシコ州で過ごしたそうです。
これはその住まいと、周囲の風景を撮ったモノクロの写真集。

なんて強い、美しい横顔。

画家のパレット。
ものすごくかっこいいと思ってしまう。

ニューメキシコの村の伝統にのっとって立てかけてあるはしご。
うっすらと雪が積もる。

井戸の蓋と石。
「この石は、ほぼ毎日動かされるのですが、何とこの木の蓋の上で、ゆっくりと、
チェスが行われていたのです。
スティーブン(庭師)が通りかかり、立ち止まり、石を動かし、立ち去る。
そこにミス・オキーフが ― その日にか、次の日にかわかりませんが ― 、
やって来て立ち止まり、気の向くままに石を動かす。
そんな風にして、ふたりのプレイヤーは、好みのかたちに石を置きかえるのでした。
互いに何も言わず、でも明らかに楽しみを共有しながら。
どちらが勝ったかって?
勝ちも負けもなく、彼らはただ延々とやっているのでした。」(クリスティン・テイラー・パッテン)
そして、木の扉と立てかけてある枝、影のコントラスト。
まるで禅寺の庭のよう。

昔、結婚のお祝いに友人がプレゼントしてくれたオキーフのポスター。
16年間、毎日のように見ています。
『オキーフの家 Abiquiu and Ghost Ranch』
マイロン・ウッド 写真 クリスティン・テイラー・パッテン 文 江國香織 訳 メディアファクトリー