文化の日のきのう、
クレマチスの丘にある
ビュフェ美術館で開かれている、
「レイモン・サヴィニャック展」に行ってきました。
ブルー、赤、黄、グリーンなどのきりっとした色合いと、ユーモラスな絵柄で描かれた、
たくさんのポスター。
見ていると、くすっと笑えて(ブラックなものもありましたが)あぁ、いいなぁと思いました。
絵と字のバランス、的確な表現、ポスターってほんとに面白い。
『芸術新潮』6月号では、初期のころの、カッサンドルに強く影響を受けた作品や、ロベール・ドアノーの撮ったおちゃめなポートレート、晩年を過ごしたノルマンディ地方の港町トゥールヴィル=シュル=メールの様子など、興味深いサヴィニャックの特集記事が掲載されていました。
小柳帝さんのサヴィニャック面談記では、奥様とおそろいの赤いセーターを着た、御歳90歳の写真が。チャーミングな人だな。
トゥールヴィルのあちこちで、サヴィニャックの作品が見られるのだそうです。
そんな街って楽しそうですね。
ぐるぐると、じっくり2周まわって見学した後、娘はお待ちかねの子供美術館へ。
ビュフェ美術館の中にあるこのスペースは、
木を使った色々なおもちゃや、変身コーナー(ドレスが着られますよ)、
かわいいキッチン、フランスの絵本などがあり、靴を脱いでのびのび遊べます。
娘は、小さな木片を並べてドミノ作り。
木片をタワーのように積み重ねるのに夢中なのは、お父さんが多いみたい。
なぜだろう…。
野外ステージでは、おおはた雄一さんのアコースティックライブ。
お天気も持ちなおし、空と木々にアコースティックギターの音が溶けていくようでした。
歌いたいという気持ちがあふれる歌声、なにげないフレーズがぐっとくるメロディー。
思いがけず、いい音楽を聴くことができました。
さて、本日のもう一つのお楽しみは
プチココさんのトークライブ。
美術館併設のカフェでは、プチココさんのご自宅にあるさまざまなフランスの雑貨がディスプレイされていて、実際に手にとって見ることができます。
ここでは本も販売されていて、『バスクの布とパリの町』を購入しました。
トークライブがはじまるまで、座ってぱらぱらと見ていると、
「本を買ってくださったんですか」と、プチココさんご本人が声をかけてくださいました。
ほんの少しですがお話させていただいて、
差し上げようと思っていたブックカバーとしおりをお渡しすることができました。
とっても気さくな方でしたよ。
お話は、自己紹介からはじまって、
海外の雑貨を購入する際の苦労と歓び、
人と人とのつながりの大切さ、
旅のこと、「好き」という気持ちについて、などなどで、
1時間があっという間に過ぎていきました。
その間に、ご自宅から持っていらしたカフェオレボウルやグラス、カゴ、バスクの布、
アンティークのキッチンリネンなどを、お客さんの間で回しながら見ることもできました。
布好きなので、リネンや、刺繍されたクロスステッチのイニシャルをじっくり見ることができてうれしかったです。
これが好き、という気持ちを大事にしたい。
プチココさんのお話を聞いて、そう、強く思った一日でした。
(それぞれの写真をクリックしてみてください。もう少し鮮明に見ることができます。)